このページは映画「コーヒーが冷めないうちに」の内容に関するネタバレを含みます。
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映画というものは、観る人によって千差万別の感想を持つものです。本作「コーヒーが冷めないうちに」についても、とても感動したという人もいれば、たいしたことなかったという人もいることでしょう。感動した!といっても、どのシーンに最も感動したかはさらに好みによって分かれることでしょう。
それでも。
私個人としては松重豊さんの演技に深く感動させていただいたので、どうしてもそれを吐き出したくて記事にします。共感してくださる方がわずかでも構いません。そのわずかな方に向けてこの記事を書きます。
私がとても感動したのは、松重さんの演じる房木康徳が過去に戻り、奥さんが「私は未来ではどれくらい忘れてる?」と問いかけられたのに対し、「大丈夫だ。君は大丈夫だ。それを伝えに来た」と力強く答えるシーン。これを聞いた奥さんは笑い出してしまい、「ウソがヘタね。そっか、忘れちゃうのか」と切なそうにつぶやくと「大丈夫だって」と、涙を浮かべながらも優しく力強く声をかけ続ける。。。
この、ウソがヘタなりに精一杯に元気づけようとするという演技を、とても短いセリフと声と表情に凝縮されていてものすごく心が動かされました。(本作の中で一番泣きました笑)
本作では他のキャストの演技ももちろん素晴らしかったと思うのですが、個人的には松重さんにMVPを送って差し上げたい!と勝手に思う次第でございます。
松重さんといえば最近では「アウトレイジ」「探偵はBARにいるシリーズ」それに現在公開中の「検察側の罪人」にも出演されていて、かなりアウトローなイメージが強いですが、「孤独のグルメ」など一風変わった役など幅広くこなされていて、さらに今作の「ひたむきで優しい夫」が加わり、演技の幅が物凄く広いことに驚かされます。
今後の出演作にもちょっと期待してみたいと思います。